ベスト・オブ・スーパージュニアが、リーグ戦中盤の後楽園ホール大会を終えました。
全9試合中6試合を戦い、Aブロックは鷹木信悟、Bブロックはエル・ファンタズモとウィル・オスプレイがトップで通過。しかし、予断は許されないカオスな状況が続きます。
さて、出場選手は開幕前に記者会見を行い、各自様々なコメントを残しました。
優勝を約束する者、全力を誓う者など様々。
これらコメントは、言い変えれば公約と同じもの。思っていることを口にした以上、それは守らなければいけません。
そこで今回は、開幕前に残したコメントが、現時点でどのていど守られているのかを見ていきます。
Aブロック出場選手の公約達成率
まずはAブロックから見ていきます。トップは6戦全勝の鷹木信悟、続いて1敗の石森タイチが続きます。
TAKAみちのく
0勝6敗(0点)
現チャンピオン、前チャンピオン、そしてこのリングで一度も負けたことがないジャイアンがいるそうなので、TAKAみちのくに足元すくわれないように、転がされないように頑張ってください
現(ドラゴン・リー)、ジャイアン(鷹木)との対戦は先のリーグ戦。現(石森)には負けています。
勝ち星には恵まれていませんが、その試合スタイルから、現、もしくはジャイアンの足元を救う可能性は高いと考えられますが今のところは未確定。
また、TAKAみちのくは、上記だけではなく、もう一つの公約も残しています。
youtube 試合前、煽りビデオ
各会場をガラガラにしてやる
見たところ、どの会場も超満員。後楽園ホール3DAYSだってすべてSOLD OUTだったようです。こちらの公約は、守るのが難しそうです。
タイガーマスク
2勝4敗(4点)
自分は自分の闘いをしっかりして、強さをみせていきたいと思います。
自分の戦いをする、強さをみせる。公約としては抽象的ですが、私が見たところ、タイガーマスクらしい戦いはできています。強さをみせるは解釈が分かれますが「強さをみせる=勝つ」と受け止めてみます。
そうすると、2勝4敗という戦績は物足りなく感じます。達成できているとは言い難いのではないでしょうか。巻き返しに期待します。
金丸義信
2勝4敗(4点)
ここにいるAブロックの一人を除くすっとこどっこい。コイツらを俺がいいスパイスを入れて料理してやるから、よく見とけ。見てるお前らも、頭柔軟にして見ろ。そしたら、誰が一番かよくわかるよ。それだけだ
コメントが難解のため全文を引用。
SHO戦、石森戦は、たしかにスパイスが効いていたように思います。金丸さんの戦い方からは、頭を柔軟にして見る必要を感じます。
ただし「誰が一番」かは分かりづらい。何をもって一番なのか提示されていないからです。
ファンの一部では、金丸さんのバンプの強さが評価されていますが。そのあたりに注目しろということでしょうか。
ティタン
2勝4敗(4点)
自分の実力を見せつけるためにここに来た。『BEST OF THE SUPER Jr. 26』を制覇することになるだろう
現状2勝4敗。実力を見せつけた上で、この戦績ということはないでしょう。ティタン選手は実力を見せつけられていないということです。
すでに鷹木が6勝しているため、仮にここから先の試合をすべて落としても3敗まで。つまり、ティタン選手のBOSJ制覇は不可能。
残りの試合で、実力を見せつけてほしいです。
SHO
3勝3敗(6点)
実力で100パーセント出し切って超100パーセントで、最高のエンディングをお見せしたいと思います
超100%で最高のエンディング。公約としては理解し難いです。
「最高のエンディング=メインを締める」と解釈してみましょう。青森初日でメインには出ましたが、ドラゴン・リーに負けたためマイクは持っていません。代わりではありませんが、後楽園3日めでロッキー・ロメロがメインを最高のエンディングで締めました。
よく聞くと、最高のエンディングをSHOが見せるとは言っていません。おそらく、最終の両国国技館大会は、だれが決勝に出ても最高のエンディングになると考えられます。そう考えると、公約を達成する可能性は高いです。
マーティー・スカル
3勝3敗(6点)
- “悪党のリベンジ”というテーマを持って闘いたいと思う。
- 自分自身を信じて闘っていきたいと思う。
- ヴィランエンタープライズのニューメンバーを探しにやって来た。
- 俺が『SUPER Jr.』を制してみせる。
もっとも公約が多く4つ。
もっとも気になるのは「ヴィランエンタープライズのニューメンバー」について。現状、表立った勧誘は行っていないため進捗状況は不明。
6戦のうち、セコンドのブロディ・キングが介入しなかった試合がいつくかありますが、彼らがニューメンバーなのでしょうか。
3勝3敗で、トップの鷹木に直接負けているため、「SUPER Jr.」を制するは難しいようです。
ジョナサン・グレシャム
3勝3敗(6点)
優勝目指して頑張ります
目指して頑張る。実際に優勝するとは言っていないのがポイントです。
公式戦は実直な戦いで注目を集めており、対戦相手からの評価も高いです。優勝の可能性はさておき、頑張っていると言えるでしょう。
ドラゴン・リー
4勝2敗(8点)
日本の皆さんに優勝することを誓います。
現IWGPヘビー級王者の責任からか、当たり前のように優勝を公約にあげました。
今のところ戦績は4勝2敗で、トップを走る鷹木信悟は6戦全勝で差は2敗。鷹木が石森戦を残しているとはいえ厳しい状況に代わりはありません。
リー選手が、スカル、金丸、TAKAと曲者勢を残しているのも気になります。
石森太二
5勝1敗(10点)
- 俺が優勝して、ベルトを獲って、絶対王者になる。
- 俺があのジャイアンを黙らせる!
戦績は5勝1敗なので優勝圏内にいます。トップの鷹木との公式戦も残しいるため、公約達成の可能性は高いです。
気になるのは「ジャイアンを黙らせる」です。仮に勝ったとしても鷹木が黙る可能性は低いです。ある意味、BOSJ優勝以上に難しい公約なのかもしれません。
ポイントはBOSJだけで公約が終わらないところです。優勝した後、ベルトを獲って絶対王者にならなければいけません。
強者ぞろいの新日本プロレスジュニアだけに簡単ではありませんが、石森選手なら可能性は残されているでしょう。
鷹木信悟
6勝0敗(12点)
- 誰にも文句をつけられないような結果とインパクトを残す。
- 令和初、初出場、初優勝という快挙を成し遂げる。
現状6戦全勝。
誰にも文句をつけられないような結果とインパクトを残すことに成功しています。残り3戦ありますが、公約の達成は間違いないでしょう。
令和初、初出場はすでに達成しています。残るは初優勝だけですが、全勝である以上、達成の可能性はかなり高い。引き続き期待します。
結論
各自のコメントを見ると、記者会見で優勝を公言した選手が少ないことに気づきます(10人中5人)。過酷なリーグ戦のため、軽々しく口にできないことは分かりますが、出場する以上は優勝を公約にしてほしかったです。
興味深いのが上位3人(鷹木、石森、リー)のコメントに、優勝宣言が含まれていたことです。自信があっての公約か、公約にした責任感から来るのかは不明ですが、何かしらの関連性があるように思います。
「思っていることは口に出さないと伝わらない」という言葉の説得力を感じます。