岡田和睦、素顔のオカダ・カズチカ
飛ぶ鳥を落とす勢いのレインメーカーにすがりたい気持ちはよくわかる。なにしろ、オレは「カネの雨を降らせる男」だから。この本を読んだ読者はもちろん、出版社にも、新日本プロレスにも、たっぷりとカネの雨を降らしてやろうか――。
……いや、やめよう。いつものレインメーカーとして大見得を切るのではなく、この本では素直な自分の気持ちを飾ることなく伝えたい。ベースボールマガジン社「人生に金の雨を降らせる黄金律」
この本は、オカダ選手が語るレインメーカーとして成功談ではなく、岡田和睦さんがどのようにしてオカダ・カズチカとなったのか、そして、理想とするレインメーカー像に、どのようにして近づいていくのかを綴った本なのです。
そもそも岡田和睦さんにとって、今のオカダ・カズチカ選手はまだまだ未完成の存在。プロレスラーになる。アレナ・メヒコで試合をする。日本でもっと試合をするといった夢を叶えてきましたが、その先には、東京ドームを満員にする。全てのドームを満員にする。そして、プロレスラー=オカダ・カズチカと言われるまでには、まだまだ越えなければならないハードルは待ち構えているのです。
岡田和睦にとって、オカダ・カズチカは発展途上のレスラー
全体を通して感じたのが、オカダ・カズチカ選手の軸はまったくぶれていないこと。
プロレスラーになる前のメキシコでの修行時代、新日本プロレスに移籍後、IWGPヘビー級王者となった後でも、いつだってその先に見据えるのはプロレス界にカネの雨を降らせることです。
現状に満足しない、そのためには努力をいとまない。これが岡田和睦さんの言葉で書き込まれています。
自己啓発本として考えると、書かれていることは既にありふれたことばかりですが、岡田和睦さん本人の言葉で書かれると、やっぱりプロレスファンの心に響き、分かりやすい文章になっています。
ところどころに、ビッグマッチのときのオカダ・カズチカ選手の心境が描写されているところが、ファンにはたまりません。
本物が認める本物
書籍中に、岡田和睦さんが新日本プロレスの中で”本物”について書かれている箇所があります。
岡田和睦さんのいう”本物”の定義は、その存在だけで認められる人のこと。
ここで、岡田和睦さんは6人の選手の名前を挙げます。
棚橋弘至選手、中邑真輔選手、永田裕志選手、真壁刀義選手、後藤洋央紀選手、内藤哲也選手です。
どの選手も新日本プロレスを代表する選手ですが、特に注目したいのが、内藤選手です。
オカダ・カズチカ選手が新日本プロレスに登場したことによって、最も煽りを受けたのが内藤選手です。
なぜなら、内藤選手は、オカダ・カズチカ選手が登場する以前、新世代の旗手として注目されていた選手だからです。
岡田和睦さん曰く、全てを高いレベルで備えており、兄のような存在。
現在、メインイベンタークラスから退いている内藤選手ではありますが、岡田和睦さんの目には、今の状況をどのように見ているのでしょうか。
人生の金の雨を降らせる黄金律
岡田和睦さんが、オカダ・カズチカとなりうるためには、非常に多くの先輩レスラーの協力を受けたことがよく分かります。
多くは新日本プロレスのレスラーたち、中日ドラゴンズの選手兼任監督の谷繁元信さん、そして何よりの恩人、闘龍門のウルティモ・ドラゴン校長。
彼らから学んだ経験が、しっかりとした黄金律なっているのです。
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