プロレスが、男性の娯楽だったのははるか昔。
今やプロレスは、黄色い声援が飛ぶ、女性のエンターテイメント空間となりました。
その中でも、イケメンレスラーを中心に、女性ファンの心をがっちり掴む団体があります。
・・・
といった文言で、最近注目を集めているのがドラゴンゲート。最大手の新日本プロレスに次ぐ、プロレス団体となりました。
ドラゴンゲートの特徴はなんといっても女性ファンが多いこと。
今回は、なぜドラゴンゲートが女性ファンに人気があるのか、理由を探ってみます。
ドラゴンゲートが女性ファンに人気の8つの理由
理由を、8つ紹介します。
おっさんがいない
ドラゴンゲートの会場は「女性ファンが多い」 です。
これはつまり「おっさんファンが少ない」ことを意味します。
何を間違えたのか、たまにドラゴンゲートを見に行ったおっさんが「物足りない」と言うことがあります。
でも、実は当たり前のことなんですよね。
これは、ドラゴンゲートが、プロレスを何十年も見続けているおっさんファンを対象にしていないからです。
女性が満足させるようなプロレスを見せているからです。
考えてもみてください。
仮におっさんがドラゴンゲートを好きになって、次も見に来たらどうなるでしょう?
おっさんはおっさんを連れてきます。最初は1人だったおっさんが、次は2人、その次は4人と増殖していきます。
ドラゴンゲートの会場はいつも満員です。おっさんファンが増えれば、そのぶん女性ファンが入れなくなってしまいます。
客席はおっさんで埋め尽くされるでしょう。
女性を対象にしていても、客席におっさんが溢れると女性ファンは入りにくくなります。
そうなるとドラゴンゲートの「女性ファン」が多いという特徴は消え、ただのおっさんが多いプロレス会場になってしまいます。
ドラゴンゲートではおっさんファンは歓迎されていないのです。
メイン客層となる、女性ファンにとって居心地の良い空間の形成に全力を注ぐ。
これが女性ファンが多い理由です。
もし、おっさんが「ドラゴンゲート」を観戦しするのなら、おっさん1人につき女性ファンを2人以上連れてくるようにしてください。
会場の生態系を崩さないように注意しましょう。
ファンサービスが良い
ドラゴンゲートは、ファンへのサービスが凄まじいです。
試合前、試合後、休憩時間はもちろん、試合以外にもバスツアーや料理教室などファンとレスラーが触れ合う機会がいっぱいです。
ファンサービスに参加するのは、99.99999%ほどが女性ファン。
女性ファンはおっさんファンよりも金を持っています。
女性は食事に行っても飲みに行ってもデートに行っても財布を開くことがありません。「エヘッ」ってぶりっ子笑いさえ浮かべておけば、女性はどこに行っても自分の金を使わなくてすむのです。
だから、給料の全てを趣味にまわせるのです。
Tシャツにタオルに缶バッジ、選手着用のサングラスに選手プロデュースの香水などなど。売店で選手が手売りすればなんだって売れます。
サインや2ショット写真には、万単位のお金が飛び交います。
超一流ホテル目黒雅叙園では、ドラゴンゲートのディナーショーを定期的に開催しています。
これは、タイツ姿で戦う男性レスラー達を女性たちが囲み、美味しい料理とワインをいただきながら鑑賞するというイベントです。
会場の片隅で、コンビニで買った生ぬるいビールをすきっ腹に流し込みながら観戦するおっさんファンとは、金の使い方自体が違うのです。
手厚いファンサービスは麻薬にも似たもの。いったん認知(顔を覚えられること)されると「次も行かなきゃ」って気になります。
ファンが選手を支えている。
ファンサービスの良さは、女性ファンにこのような気持ちを抱かせるのです。
選手の見た目が良い
ドラゴンゲートでよく言われるのが「イケメンレスラー」が多いということ。
しかし、ただのイケメンなら、ドラゴンゲート以外にもたくさんいます。
それに、人気レスラー全てがイケメンかというとそうではありません。
ドラゴンゲートでイケメンと言われる選手も、落ちついてよく見てみるとイケメン?というような選手だって少なくありません。
それでも、彼らはイケメン枠で女性ファンの支持を集めます。
これが女性だったらそうはいきません。プロレスに限らず女性の評価はその外見がかなりの比重を占めます。
女性は、性格が良くて、パフォーマンスもよくて喋りもできたて、さらに気立てがよく貯金もたんまり溜め込んでいたとしても、外見がアレだったら支持を集めることは難しいですよね。
しかし男性は違います。
少しくらい外見がアレでも、体を鍛えたり、喋りを面白くしたり、言動や生き方に気を使うことでかなりの部分を補えます。
イケメンにはなれずとも、雰囲気イケメンになれるのです。
一度、ファンの心を掴んだら、外見はあまり関係ありません。ちょっとくらいアレな外見さえも魅力に変えることができます。
「見た目はよくないかもしれないけど、中身はとっても魅力的、素敵」
思わず「目を覚ましてください」と言ってしまいそうになりますが、本人からしたらご満悦だから手の施しようがありません。
イケメン風になることによって、女性ファンの支持を集めるのです。
プロレスっぽくない
公式に否定はしていませんが、ドラゴンゲートはあまりプロレスっぽさを前面に出していません。
公式サイトを見ても、トップページに「プロレス」という文字はほぼありませんし、メタディスクリプションにも「プロレス」という単語は埋め込まれていません。
世界一のプロレス団体WWEでは、公式にプロレスと呼ばれることを否定しています。
出場する選手はスーパースターズですし、やっていること自体がプロレスではなくWWE。
プロレスファンがいくら「昔のプロレスと今のプロレスは違う」と訴えたところで、世間一般的にプロレスは「体のたるんだおっさん同士が、ダルく絡み合うマイナー競技」でしかありません。
このイメージは半永久的に変わることはないでしょう。
それならば、プロレスを名乗るよりも「プロレス以外の何か」を名乗ったほうが簡単です。
かつて何度か企画された、プロレスのコミッショナー制度も、ドラゴンゲートはあまり積極的ではなかったと思います。
そりゃそうですよね。プロレスではないんですもん。
「プロレス」と聞くと、したり顔で語り出し、周りが白けているのも構わず昭和プロレスを延々と語るようなおっさんは、ドラゴンゲートの会場には必要ありません。
ドラゴンゲートは、ドラゴンゲートであることが女性を惹きつけるのです。
レスラーが体を鍛えている
イケメンレスラーが、シェイプされた身体から繰り出す華麗な技もドラゴンゲートの魅力のひとつです。
ドラゴンゲートの選手たちは常に万全のコンディションを誇ります。
これはもう、選手のブログやTwitterを見ると分かるように、徹底した体調管理を行っているからで、そのプロ意識には頭が下がります。
しかし、これはよく考えてみると当たり前のこと。
プロレスラーは、他の職業に比べて肌の露出が多い職業です。商売道具である体を鍛えなくて何を鍛えるというのでしょう。
女性は、自分の見た目以上に、好きなタイプの男性の見た目を気にするもの。
好きな男性のレベルによって、同性でマウントを取り合うのです。
お気に入りのレスラーの写真を誰かに見せたとき、体がダルダルだったらどのように思われるでしょうか。
女性は、イケメンで体もバキバキのレスラーの写真を友人に見せて、自分のセンスの良さを誇示する生き物です。
だから体を鍛えたドラゴンゲートのレスラーは支持されるのです。
ユニットの解散・結成が早い
ドラゴンゲートを語る上で欠かせないのがユニット抗争です。
半年も目を離すと、ほとんどのユニットが解散しているくらい、リング上の抗争はめまぐるしく動きます。
こんなに速いと「ユニットを覚えるのは大変ではないか?」と思われるかもしれませんが、心配はいりません。
会場では、試合前や試合後に、選手がマイクで丁寧に説明してくれます。
何年も同じユニットが続いていると、カード編成もワンパターンでファンに飽きられるでしょう。
しかし、同じ対戦カードだとしても、ユニットが変われば見方も変わります。
同じユニットで名タッグを組んでいた二人が、敵対するユニットが分かれて対戦することもあります。
ドラゴンゲートでは、リマッチでもシチュエーションでカードの意味が大きく変わるのです。
飽きやすい女性ファンには、手を変え品を変えいろんなものを提供しなければなりません。
ユニットの解散・結成の早いドラゴンゲートは支持されるのです。
選手同士の競争が激しい
ドラゴンゲートはユニットを基本とするチームプレイが中心ですが、実は選手個人間の競争意識がとても高いのです。
デビューしたその瞬間から競争は始まっており、新人だってキャラが立ってこそナンボ!華のない選手だとファンの印象にも残りません。
この考えは、前身の闘龍門時代から変わっておらず、某ヤングライオンのように数年間黒タイツのままということはけっしてありません。
デビューしたばかりの若手だって、三ヶ月もしないうちにキャラクターがつけられ、お客さんやTVカメラに向けて徹底的なアピールを繰り返します。
試合運びひとつとっても、おっさんの大好きな『昭和プロレス』とはまったく雰囲気が違うのです。
それでは、選手間の競争に敗れた選手はどうなるのでしょうか?
答えは簡単ですね。プロレスラーの職場とも言うべきリング上から排除されるのです。
具体的には、地方巡業につれてってもらえなくなったり、大きな大会でカードが組まれなくなったりします。
そりゃそうです。人気のない選手に交通費や宿泊費なんて出すわけがありませんし、大きな大会で、時間調整のようなカードを組むはずがありません。
そうやって選手は切磋琢磨されていきます。
切磋琢磨された選手が、新しい女性ファンを呼び込みます。
マイクパフォーマンスが面白い
ドラゴンゲートでは、選手同士が試合だけではなく、マイクでも激しいやり取りを行います。
これは、ただ「コラコラ」とがなり立てているのではなく、さりげなくそれまでの抗争の流れや今後の展開が自然に分かるようになっています。
ドラゴンゲートでは、マイクを使って観客を惹きつける能力も必要なのです。
時には、選手のマイクアピールしだいで、次回のチケットの売れ行きが変わることさえあります。
こうなると、喋りが下手な選手は戦々恐々。
「喋らない」ということを個性にできる選手は良いのですが、そうでない選手は喋る機会さえ与えられないし、ユニット抗争にも呼ばれなくなってしまいます。
分かりやすく、人をひきつける喋りはドラゴンゲートに必須のスキルなのです。
常に満員完売状態チケット争奪戦は必至!
ドラゴンゲートの持つ魅力が十分に分かっていただけかと思います。
ここまで人気があると当然の事ながらそのチケットはときにプラチナチケットと化すことも珍しくありません。
特に、毎月定期的に開催される後楽園ホール大会は「スキャンダラスな後楽園」とも言われており、立見席でさえ手に入れるのは難しいです。
一般発売される前に、ファンクラブの先行購入で、ほとんどのチケットが売り切れるからです。
もしアナタが、若くて綺麗な女性ならば、選手からグッズを購入したりファンミーティングに参加したりして顔を覚えてもらい、選手から直接購入するという方法がありますが、それ以外だと難しいかもしれません。
少ない一般枠のチケットも、発売開始と同時にチケットが売り切れるのです。
それさえも残った席しか購入できませんし、迷っている間にもどんどんなくなってしまいます。
なので、一般客が確実にチケットを買うのであれば、会場で次回の公演チケットを買ってしまうことをおすすめします。
「えっ?そんなの試合カードも決まってないのに?!」と思われるかもしれませんが、カードが出てからでは時既に遅しです。
ドラゴンゲートという名前を信用して、事前にカードを買うようにしましょう。
まぁ所管ですが、ドラゴンゲートでは、あまりに期待を外すようなカードは組まれることがありません。
金にうるさい女性ファンを多く取り込んでいることから見ても、それは分かるでしょう。
たとえカードが弱かったとしても、ゲスト選手が参戦したり特色を活かしたイベントが行われたりして補っています。
安心してください。
「でも、試合も観にいってないのに、どうやって会場でチケット買うの?」ですって?
試合を観にいかなくても会場に行くことはできるでしょう。それくらいやらなくてはプラチナチケットの購入はできません。
実際、そうやっているファンがチケットを購入しているため、ボヤボヤしているような一般のファンはいつまで経ってもチケットを買えないのです。
考えてもみてください。
大好きなプロレスを、若くて綺麗な女性ファンに囲まれて観戦するなんて機会、他にありましたか?
その、夢のようなシチュエーションに、どっぷり浸かるチャンスが目の前に待っているんですよ。
そのためならば、なんだってできるはず。
見えないところで動くんや!



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