棚橋弘至×紫雷イオ、プロレスグランプリ2014記念対談:週刊プロレス1776号

シェアする

棚橋弘至×紫雷イオ、プロレスグランプリ2014記念対談:週刊プロレス1776号

週刊プロレスの読者投票で決めるプロレスグランプリ、男女のグランプリ対談が実現。

もともと大ファンだったというイオ選手にとって、棚橋選手は「雲の上の存在」。

対談は、棚橋選手がイオ選手にアドバイスを送る形式で進行しました。

スポンサーリンク

ファンの心にひっかかる言葉を投げる

イオ棚橋さんはなんで(フィニッシャーの名前が)ハイフライフローなんですか?

棚橋技の名前ってすごく大事で。(中略)
むかしからプロレスを見てる人にはボディスラムでいいんだけど、新しく見始めた人に対して技の名前がイメージできるっていうのはすごく大事。
ハイフライ?高く飛んでいそうだなってイメージが伝わるじゃん?

イオああ、確かに。

棚橋まぁ、「フロー」は話せば長くなるんだけど(苦笑)。
「ハイフライフロー」って語呂がよかったのと、「フロー」ってスポーツ選手が集中力を発揮するゾーンって領域があるんだよ、極限状態の。
それとイコールで「フロー」の状態って集中している状態。
だから高く飛んで集中した状態。
あと、フローには、「流れ」って意味もあるから。
だからロープを飛び越えてトップロープに上がって、飛ぶまでの一連の流れって意味もあって。

ハイフライフローの命名の話自体は、他でも話されてきたことなので目新しさはありませんが、新日本プロレスを立て直し、プロレスラーという枠組みから一歩抜け出そうとしている、今の棚橋選手から聞くと、説得力が増します。

我々プロレスファンから見ると、ただのボディスラムかも知れませんが、初めてプロレスを観戦した人にとって、100キロを越す人間がトップロープから落ちてくるインパクトは絶大です。

さらに、昔から見ている人には、改めてボディスラムの威力を認識することができる秀逸なフィニッシュです。

棚橋選手といえば、ハイフライフロー、キメポーズ、「愛してま~す!」、最後にエアギター。

初見のファンにも心に残るプロレスは学ぶべきものが多くあります。

棚橋流スキャンダルの背負い方

イオ自分も一回ものすごい挫折を味わいまして…

棚橋あぁ、知ってるよ。

イオそこからプロレスとかスターダムに対して頑張ろうって気持ちがすごく沸いてきて。

棚橋一緒です。

イオ棚橋さんもすごくつらい時期があったじゃないですか?

棚橋まぁね。

イオそれをどうやって頑張れたのかって、すごく聞いてみたくて

棚橋選手とイオ選手、共通する話題がスキャンダルでの挫折です。

棚橋選手は若手時代。イオ選手はそれまで活動していたトリプルテイルズを脱退し、スターダム所属になった直後のこと。

特に、イオ選手は女子選手には致命的なスキャンダルのため、一時は活動自体も厳しいものと思われましたが、見事に復帰を果たしました。

棚橋選手は、「感謝の気持ちをエネルギーにするしかない」「いま自分が生かされてるのはプロレスのおかけだし」とイオ選手にアドバイスを送ります。

とはいえ、事件当時は棚橋選手も若手の域を出ていないころ。

ある意味、スキャンダルさえもエネルギーに変えた棚橋選手は、猪木イズムを受け継いでいるのかもしれません。

地道な活動がプロレス界の隆盛に繋がっていく

(棚橋選手は)自己紹介では、「新日本プロレス」っていうのも言いますよね。

棚橋(中略)団体と名前はセットにした方がいい。

それはトップの役目?

棚橋それもあるし、いまここにいられるのは新日本プロレスって団体があるからだし。
あと新日本プロレスって名前は歴史があるから、言うたびに響く効果もあって。

自己紹介のときに、必ず「新日本プロレス」という団体名を名前の前につけるのは真壁選手も同じです。

およそ2年以上の「スッキリ!!」のレギュラーでは、何度も「新日本プロレス」という名前が放送に乗りました。

昨今、ブシロードが「新日本プロレス」の名前をアピールした広告戦略を打つと同時に、こういった地道な活動も今のプロレス隆盛に繋がっているのです。

スターダムのエースから女子プロ界のエースへ。新日本プロレスのエースからプロレス界のエースへ

時系列的には前後しますが、この対談の番外編が先週号「週刊プロレス1775号」のドラゴンノートに掲載されています。

そこで棚橋選手はイオ選手に次のように話しました。

棚橋女子プロレスには女子プロレスの良さがあると思うんですよ。
(中略)男子プロレスに傾倒するんじゃなくて、女子プロのよさに特化していく。そのへんはどう思う?

イオただ、やめるじゃないですか。最近のコは。人材不足というか…

棚橋バラけちゃってる印象があるんだよね。
女子は男子プロレス以上に。いまこそ一致団結するときじゃないかと。

対談の最後に、棚橋選手は「いろいろ言ったことは、俺も有限実行しないと」と言いました。

つまり、一致団結するのは女子プロレスだけではなく、男子プロレスも同じこと。

現在、新日本プロレスを中心に業界再編の話題が持ち上がっています。

そして新日本プロレスの中心といえば、間違いなく棚橋選手です。

プロレス界が、今以上に盛り上がりを見せるためには、プロレス界が一致団結する必要あるのは、棚橋選手自信も感じているのかもしれません。

私もそう思います。

週刊プロレスに連載中のドラゴンノートは予言の書でもあります。

ここで発言したことは必ず現実のものとなるのは棚橋選手が言い出したこと。

今回の対談で棚橋選手はイオ選手を通して、プロレス界が一致団結する必要を自分に課しました。

「長い目で見てるよ」。

棚橋選手がイオ選手にかけた言葉は、プロレスファンが棚橋選手にかける言葉でもあります。