中邑真輔が語る!東京ドーム”ヤバい”一戦の真実!:新日本プロレス Bi-Monthly(2)

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中邑真輔が語る!東京ドーム”ヤバい”一戦の真実!:新日本プロレス Bi-Monthly(2)

本日、ベースボールマガジン社から「新日本プロレス Bi-Monthly(2)」。が発売されました。

アフター1.4として、東京ドームのベストバウトと呼び声の高い、中邑真輔選手vs飯伏幸太選手の試合を、中邑真輔選手本人が試合映像を見ながらの解説が掲載されています。

勝者が試合後に”ヤバい”と語った一戦を、本人が極めて冷静に、その時の心境を交え解説する様はとても興味深く、リング上で闘った選手による”真実”が語られます。

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中邑真輔vs飯伏幸太!ヤバい一戦の真実

中邑真輔、キングのコスチューム

一際大きな歓声をひきだした中邑選手の入場コスチュームのイメージはやはりキングでした。

特徴的な王冠は、自由の象徴で、”自由”にこだわる中邑選手にとって、このコスチュームで東京ドームの花道を歩くのは必然。

「たとえ笑われても、喜ばれても、自分自身は一喜一憂はしないです。」

哲学と信念を持った中邑選手の入場に、観客はその世界観に引きずり込まれました。

リング上での、言葉を使わない会話

中邑選手は、試合開始早々ボマイェを狙いました。

牽制ではなく、ここで勝負が決まってもいいと思って出した本気の一発を、「一瞬で決まるような展開になってもおかしくなかったから」と説明します。

これに対し、飯伏選手は中邑選手のお株を奪う痙攣ストンピングを繰り出し、手招きの挑発で応戦しました。

コーナーに背中を預け、一連の行為を眺めた中邑選手は「何かを引き出してほしい」という飯伏選手の要求と感じとります。

さらに、エルボーを叩き込んでくる飯伏選手に対して、中邑選手は胸を払うような仕草で、飯伏選手を逆に挑発。

その挑発を「あんまり調子に乗るなよ」と説明しました。

つまり、「力を引き出してほしい」と仕掛けてくる飯伏選手に、中邑選手は「分かっているから、焦るなよ」と返した読み取ることができます。

リング上で、言葉を使わない会話が繰り広げられたことが分かります。

挑発に対する無言の返答

試合の中ごろ、中邑選手は飯伏選手の後頭部にボマイェを決めて、頭を踏みつけます。

これは、序盤の飯伏戦の挑発に対する返答です。

中邑選手は、この挑発を「テメエが欲しかったのはこれだろ」と表現しました。

直後、中邑選手はリング上で笑みを浮かべます。

引き出された飯伏選手が、覚醒する手ごたえを感じたのでしょう。

ここから、試合がいっきに動き出しました。

湧き上がった感情を技で表現します

覚醒した飯伏選手は、十分にためを作ってからの「たぎりアピール」を見せ、中邑選手にボマイェを叩き込みました。

初めてボマイェを食らった中邑選手は、繰り出した飯伏選手を「アホじゃねぇか」と感じつつも、飯伏選手に強烈なナックルを見舞い、前蹴りで吹き飛ばします。

さらに、ダウンする飯伏選手の顔面をつま先で踏みにじるというエグさを見せました。

一連の行動を、「湧き上がった感情を表現した」と説明しています。

言葉をかけるも…

飯伏選手は、ボマイェに合わせてのフットスタンプ、スワンダイブ式のジャーマンスープレックスを繰り出しました。

中邑選手は、このあたりは「あまり覚えていない」そうです。

”自由”にこだわりを持つ中邑選手をもってして、「発想にない技」と表現しました。

飯伏選手も、中邑選手と同じように自由な発想の持ち主なのです。

エルボー、ダイビングボマイェを決めた中邑選手は、正調ボマイェを狙います。

しかし、息を吹き返した飯伏選手は、カウンターのボマイェを合わせ、相打ちに。

元々、膝の状態がよくなかった中邑選手は相打ちであるものの、ダメージは自分のほうが多かったと明かします。

その直後、中邑選手はランドスライドを決め、久々の右足でのボマイェで勝利を飾りました。

試合後、中邑選手は飯伏選手に歩み寄り、お互いの拳を突き合わせながら言葉を交わしました。

しかし、かけた言葉はまったく覚えていないそうです。

道のりは違えど近い感性を持つ両者

中邑選手は試合を振り返り、兄弟喧嘩のようだったと表現しました。

メジャーの中のメジャーである新日本プロレスでデビューした中邑選手と、インディー団体の域を出ていなかったDDTでデビューした飯伏選手の間で、兄弟のような親しい感性が共鳴したのは非常に興味深い事実です。

似通った部分を感じたからこそ、中邑選手は、飯伏選手の覚醒を引き出した上で、自由な闘いを制しました。

それと同時に、飯伏選手によって、中邑選手も覚醒を引き出されたのも事実です。

覚醒した者同士が、自由度の高い創造性に飛んだ試合を見せた結果、この試合は東京ドームでのベストバウトと呼ばれました。

さらに、早くも今年のベストバウト候補とも言われております。

実際にリング上で言葉こそ交わされていませんが、技・表情・仕草でこれほどまでに雄弁に語ることが出来る試合に、プロレスの持つ、さらなる可能性を感じました。

”ヤバい”という言葉は、様々な場所で使用されますが、まったく正反対の意味が含まれる珍しい言葉です。

この”ヤバい”はもちろん”イヤォォ!”と同じ意味の言葉。

爽快感とシンパシーを覚えたという中邑選手も、また一人素晴らしいライバルが生まれた瞬間です。

今回の一戦は、まだまだ”ヤバい一戦”の序章にしか過ぎません。