女子プロレスに怪我をするほどの凄惨さは必要?宝城カイリの怪我に思う

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女子プロレスに壮絶さは必要か?:宝城カイリ

スターダム8.24新木場大会「5★STAR GP」開幕戦で宝城カイリ選手vs高橋奈苗選手の一戦が行われました。

試合では、宝城選手が大先輩である高橋選手から勝利。しかし、高橋選手の執拗な顔面攻めにて、宝城選手は顔を大きく晴らす結果となりました。

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女子選手に対する顔面攻撃が波紋を呼びました!

これについては、本ブログでも記事にしております。

今週号の週刊プロレスでは、この事件について改めて検証を行ないました。

試合直後の宝城選手のアップである扉写真を含む、全8頁に渡って特集が割かれています。

今回は、この記事を順を追って見ていきたいと思います。

最初に、試合経過です。

まずは、立ち上がり直後、気合に満ちた宝城選手が高橋選手を攻め立てます。

ゴング後ラッシュを仕掛け場外へ落とすとプランチャ。その後もチョップを続けます。

このあたりは、宝城選手も若手とはいえないまでも、先輩と後輩の一戦における普通の展開。

問題はその直後です。

宝城選手の攻撃をかわした高橋選手は、顔面に蹴り。さらに、場外に逃げる宝城選手をリングに戻すと、再び顔面に強烈な蹴りを入れました。

そこからは、隙あらば宝城選手の顔面に張り手を見舞います。

最初は戸惑っていた宝城選手も、あまりに執拗な顔面攻撃に次第に反発していきます。

しかし、高橋選手の顔面攻撃は止むことなく激しさを増します。

掲載された写真を見ると、中腰の宝城選手へ強烈な顔面蹴り。ダイビングエルボーに対して剣山でブロック。強烈な張り手。スライディングDに対してカウンターのブロック。ダウンする宝城選手に顔面蹴りなどなど、えげつない攻撃が見て取れます。

最終的に、新技V9クラッチによる丸め込みで勝利を収めた宝城選手ですが、そのダメージは深く、顔面を大きく張らせた写真が物議を醸しだしました。

試合後の両選手のコメントからプロとしての意気込みが見えます!

今週号の特集では、その試合直後の写真が1ページ大の写真で大きく掲載。

さらには、宝城選手は、試合から約3時間経過後。紅くなった自身の左頬の写真を自ら撮って、週プロの誌面に掲載しております。

宝城選手のコメントには「こういう試合を乗り越えないと見も心も強くなれないと思う」と、弱気なコメントは一切なし。

自身のプロレス歴史に残る一戦だったと表現しました。

次に、対戦相手となった高橋選手のコメントが2ページに渡って掲載されています。

高橋選手によると、なぜこのような試合になったのか、その理由は2つ。

ひとつは、去年の5★STAR GP覇者として、リーグ戦にかける意気込みを見せるため。

もう一つは、タッグパートナーである宝城選手にプロレスは戦いだということを身を持って教えるためです。

高橋選手は、プロレスはエンターテインメントとしながらも、根っこに戦いがなければいけないと考えています。それを宝城選手に教えるため、敢えて厳しい攻撃を仕掛けたと説明しています。

それに対して、宝城選手は一切引くことなく攻撃を受けきりました。その結果があの一戦なのです。

当然のことながら、信頼に結ばれた二人でなければ出来ない試合。それがあったからこその壮絶な試合となりました。

当事者以外は、今回の試合をどのように見たのでしょう?

特集は続きます。

週刊プロレスの女子プロレス担当者、フリーライター、プロレスラーなどなど、各方面関係者のこの一戦に対するコメントが掲載されています。

顔を晴らすこどの顔面攻撃を良しとはしないながらも、上に行く為に必要な一戦とするコメント。

重大な怪我と隣り合わせの試合を仕方ないで済ませるわけにはいかないとするコメント。

近年のゆるいプロレスに、戦いの本質をいうクサビを打ち込んだ試合とするコメントなどなど。

私が印象的だったのは、スターダム社長のロッシー小川氏のコメント。

あそこまで激しい試合を見せた二人は認めつつも、ああいった試合ばかりは毎回できません。もっと他の方法を模索していく必要があると説明しています。

これについては私も同意見。

どんなに激しいプロレスを見せようとも、次第に観客が慣れてきます。そうなると、次はさらに激しいプロレスを見せなければなりません。

レスラー側が、その期待に応えることができるうちは良いでしょう。

しかし、いずれ応えることが出来ないときがやってきます。そうなるとどうなるのでしょうか?

観客の期待以下の試合でお茶を濁す。または、限界を超えてしまった激しい試合を見せるしかありません。

結果的に、レスラーとしての選手生命を脅かすのみならず、現実の生命までも脅かすこととなるのは火を見るより明らかです。

前回の記事でも書きましたが、ましてや女子選手となると、後々に残る傷は勲章と同時に、その後の人生に暗い影を残しかねない傷となりかねないのです。

そうならないためにも、激しさと別のベクトルで観客を満足させる方法を模索するしかありません。

なにも、手を抜いたお茶らけた試合をしろと言っているわけではありません。

一方、現実の選手生命を脅かすほどの試合を見せなければ、女子プロレスという世界でトップに立てないのもまた事実。

そもそも、女子プロレスとは、女性ならではの華やかさ・可憐さと、女性らしくない強さ・逞しさが混在するジャンル。

どちらか一方を追い求めれば、もう一方が疎かになることが多々あります。

どこまで、激しさを追求するべきなのか。

女子プロレスが存在する以上、永久に答えの出ない問題かもありません。

しかし、私は、あまり激しすぎる当たりは、女子プロレスには必要ないのではと考えます。

私なりの思いを書きます。:宝城カイリ選手ブログ「宝の城まで、何海里?」